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1. 気圧や風速の単位

このウェブサイトで用いられる、気圧や風速の単位に関する情報をまとめます。

ヘクトパスカル (hPa)

ヘクトパスカルとは気圧の単位です。このウェブサイトでは、主に台風の中心気圧を表す時に用います。日本では1992年11月まではミリバール(mb)が使われていましたが、1992年12月から国際単位系のヘクトパスカル(hPa)が使われるようになりました。ただし、両者の換算式は1hPa = 1mbですので、数値としては以前と変わりありません。

パスカルとはそもそも圧力の単位で、1Pa = 1N/m^2、つまり1平方メートル(m^2)あたり1ニュートン(N)の力が働くことを意味します。地上の標準気圧は1気圧 = 1013hPa = 101,300Paです。重力加速度を9.807m/s^2とすると、地上の圧力はおおよそ1.033*10^4kg/m^2 = 1.033kg/cm^2となります。つまり、1平方センチメートル(cm^2)あたり1kgの空気の重さを地上では受け止めていることになります。

ノット (kt)

ノットとは速さの単位です。1ノットとは1時間に1海里(nautical mile / nm)を進む速さを意味します。このウェブサイトでは、台風の中心付近の最大風速や、台風の動きの速さを表す時に用います。1nm = 1.852kmですので、1kt = 1.852km/h = 0.5144m/sとなります。大まかに計算するには、ノットの値を半分にするとm/sの値となり、倍にするとkm/hの値となる、と覚えておけばよいでしょう。

なお、気象庁が用いる換算表については、をご確認下さい。本サイトではこの換算表を参考にしています。

2. 台風の分類

台風の強さ

台風(熱帯低気圧)の強さは、世界気象機関(WMO)によれば、最大風速(10分平均)に基づき分類することになっています。その階級分けを以下に示します。ここで熱帯低気圧は台風よりも弱い段階、そして「台風」以上については、気象庁の分類では4段階(2000年以前は5段階)、国際的な分類では3段階が定められています。

気象庁の階級 最大風速(10分平均) 国際分類 クラス(階級)
ノット (knots) 秒速 (m/s) 時速 (km/h)
低圧部 中心が明確ではない Low Pressure Area -
熱帯低気圧 - 33 - 17 - 62 Tropical Depression (TD) 2
台風 34 - 47 18 - 24 63 - 88 Tropical Storm (TS) 3
48 - 63 25 - 32 89 - 118 Severe Tropical Storm (STS) 4
強い台風 64 - 84 33 - 43 119 - 156 Typhoon (TY) or Hurricane 5
非常に強い台風 85 - 104 44 - 53 157 - 192
猛烈な台風 105 - 54 - 193 -

ここで注意すべきなのは、「台風」と「タイフーン(typhoon)」の違いです。日本の気象庁は最大風速が34kt以上の熱帯低気圧を「台風」と呼びますが、国際的には最大風速が64kt以上の熱帯低気圧を「タイフーン(typhoon)」と呼びます。また、世界の熱帯低気圧の名称は、「台風」や「ハリケーン」などのように地域ごとに異なりますが、そのように呼ばれる基準はいずれも64kt以上になります。

台風(ハリケーン)の強さ(米国基準)

米軍合同台風警報センター(JTWC)など米国の気象機関では、最大風速(1分平均)に基づきtyphoon(またはhurricane)強度以上の熱帯低気圧を分類する、サファ・シンプソン・スケール(Saffir-Simpson Scale)を用いています。

国際分類 カテゴリ 最大風速(1分平均)
ノット (knots) 秒速 (m/s) 時速 (km/h)
Typhoon / Hurricane 1 64 - 82 33 - 42 119 - 153
Typhoon / Hurricane 2 83 - 95 43 - 48 154 - 177
Typhoon / Hurricane 3 96 - 113 49 - 58 178 - 209
Typhoon / Hurricane 4 114 - 135 59 - 69 210 - 249
Typhoon / Hurricane 5 136- 70- 250-

また130kt以上の最大風速(ほぼカテゴリ5に相当)を持つ台風を、カテゴリ3以上のハリケーンを「major hurricane」(*1)と呼びます。また、カテゴリ1以下のトロピカル・サイクロンtyphoonではありませんが、日本の基準で言えば台風に相当するものがあります。

なお中国本土や香港では、100kt以上の台風を超强台风(Super Typhoon)と呼びます()。ただし中国本土と香港では風速の計測方法が異なり、中国本土では2分平均風速、香港では10分平均風速のようです。日本は香港と同様です。

日本および米国以外の地域に関しては、世界の熱帯低気圧の分類を参照して下さい。またスーパー台風(Super Typhoon)についてはスーパー台風とスーパー伊勢湾台風は同じ表現?にも関連記事があります。

なお各国の台風情報では、最大風速(maximum wind)に加えて、より短い時間スケールでの風の強さを表す最大瞬間風速(maximum gust)も使われることがあります。気象庁の定義によると、風速は10分平均なのに対し、瞬間風速は3秒平均(0.25秒間隔の測定値12個=3秒間を平均した値)です。最大瞬間風速と平均風速の比は「突風率(ガストファクター)」と呼ばれ、一般に1.5倍〜2倍程度の値を取ると言われています。したがって台風の暴風域で25m/sの最大風速が予想される場合、最大瞬間風速としては50m/sに達する恐れがあるという点に注意して下さい(参考:、)。

(*1) major hurricaneは日本では一般に「大型ハリケーン」と訳されていますが、この訳語はやや誤解を招くものであると考えます。「大型」という用語は下の台風(ハリケーン)の大きさにあるように台風(ハリケーン)の大きさを表現する用語で、強さを表現する用語ではありません。このように強さの基準で決まる「major」の訳語に大きさの用語を持ち出すことに違和感があります。また「major」には社会に対する重要な脅威を強調する意味も込められていると考えれば、むしろ「重要ハリケーン」や「重大ハリケーン」のような訳語の方が適切ではないでしょうか。

台風の大きさ

台風の大きさは、風速15m/s以上の領域(強風域)の半径を基準にして、以下のように階級分けしています。よく言われることですが、強さと大きさは台風の異なる性質を表現しています。強くて大型でない台風もあれば、大型で強くない台風もあります。

気象庁の階級 強風域の半径
大型(大きい) 500km以上〜800km未満
超大型(非常に大きい) 800km以上

以上の情報については、気象庁の以下のページも参考になります。

台風の影響と階級表現

2000年以前は、強さについては「弱い」台風(Tropical Stormに対応)や「なみの強さ」の台風(Severe Tropical Stormに対応)、また大きさに関しても「ごく小さい」台風(強風域半径200km未満)や「小型(小さい)」の台風(強風域半径200km以上300km未満)、「中型(なみの大きさ)」の台風(強風域半径300km以上500km未満)の階級がありました。しかしこれらの表現は、「ごく小さく弱い台風」だから心配しなくていいといった、根拠のない安心感を与えかねないものでした。

そして1999年には弱い熱帯低気圧 (Tropical Depression)による大雨が原因となり、という大きな事故が発生。台風と熱帯低気圧との違いは風速のみであり、雨に関しては全く関係ないにもかかわらず、「弱い」という表現が防災上の重大な誤解を与えたかもしれない。そのような反省に立って、2000年以後はこれらの階級表現が廃止されました。

実際にも、台風による影響や被害は、中心気圧や最大風速に比例するものではなく、たとえ弱い台風であっても大きな被害を引き起こすことがあります。このような、台風による影響の大きさについては、以下のページも参考にして下さい。